この度は、”人間関係のストレスがグッと減る思考方法”を手に取って頂き、誠にありがとうございます。この資料は、私の「回復理論」の思考部分に関する内容をさらに実践向けに組み立て、人間関係のストレスに対処する方程式としてまとめたものになります。こちらの思考法は、私自身が実生活の場で役立てているのはもちろんのこと、カウンセリング時にも、この思考方法をベースにアドバイスをしています。つまり、私のカウンセラーとしての考え方の一部をそのまま言語化したものとなります。
心身の不調をなんとか改善させていきたい人の中には、人間関係のストレスがトリガーとなり、様々な問題を引き起こしている方が、大勢います。
今、この資料を見ている皆さんの中にも
- 気が合わない職場の人間関係がしんどい
- 家族との関係性が上手く行かずに、ストレスが溜まる
- 他人との価値観の違いから、イライラしてしまうことが多い
これらのお悩みを抱えている方がいると思います。ご安心下さい。今回、それらの悩みを解決する為のヒントを全て詰め込みました。
ぜひ、この”人間関係のストレスがグッと減る思考方法”を学び、ご自身で実践してみてください。その結果、あなたの自律神経は整い、心身の不調から手堅く回復へと向かうことに繋がっていきます。
ぜひ、この資料を最後まで読み進め、周囲に流される人生ではなく、自分で自分の健康を掴み取りにいきましょう。
目次
■人間は、それぞれ違った思い込みで生きているから、トラブルは極自然
人間関係にはトラブルがつきものです。
なぜならば、人は、それぞれ違った思い込みで生きているからです。(思い込みについての詳細は、回復理論をご参照下さい)ですから、人間関係でストレスが溜まることは極めて自然なことなので、まずはそこを認識する必要があります。
「あの人は常識がない」などと相手を非難する方がいますが、そもそも、「あの人は常識がない」と言ったところで、その「常識」がバラバラなわけです。ですから、本当に問題を解決しようと思ったら、「あなたの常識と私の常識にどこに違いがあるのか、意見交換をしましょう」ということが必要となるわけです。
例えば、介護施設で働いているAさんは、「仕事中は、自分がやるべき仕事を自ら見つけて取り組む」というスタンスなのに対し、Bさんは「自分で動くと疲れてしまうので、なるべく自分では動かずに、同僚に任せる」と考えていたとします。そうすると、Bさんは介護施設で発生した仕事を次々とAさんに振っていくわけですから、当然Aさんは面白くありません。なぜならば、Aさんは「仕事は自分から見つけて取り組む」ことが正しい介護施設における仕事へのスタンスだと思っているにも関わらず、Bさんは自分では動かずに、他人に仕事を放り投げてくるからです。
もちろん、ここだけを切り取れば、Bさんが良くないことは明白ですが、現実はそうわかりやすいものでもありません。それこそ、Bさんは意外にも愛想がよくて、上司受けが良かったり、利用者受けが良かったらどうでしょうか。案外簡単に、Bさんのスタンスで仕事をすることが周囲に受け入れられてしまうことがあるわけです。もちろん、Bさんが現場の仕事を全くしなければ、明らかにBさんに問題があるということになりますので、最低限の仕事はしているとします。
施設内に、明確な介護士としての役割に対する明確なスタンスが打ち出されているならまだしも、そうでない場合、こういった、人間関係のこじれによる問題は、明確に白と黒に分けられる問題ではないということになります。
とはいえ、Bさんが他人に仕事を押し付けるクセがあるのは間違いないので、Aさんは、Bさんが嫌いです。また、AさんもBさんに愛嬌があるのは認めるところですが、その愛嬌の振り撒き方が施設の利用者さんに対して公平ではないとも感じています。ただし、Bさんは年上ですし、職場の先輩なので表立って意見は言えないようです。Bさんも、同様にAさんのことがあまり好きではないようです。Bさんとしては、利用者さんと楽しく話すことが介護でもっとも大切であると考えているので、黙々と仕事に集中するタイプのAさんと馬が合わないのです。そんな訳で、Aさんの仕事にミスがあると、すぐに介護リーダーにここぞとばかりに、Aさんの悪口を言いにきます。
そういった状況が次第にエスカレートしてくると、同じ施設内で冷戦が始まります。AさんとBさんの2人だけの問題ではなくなり、お互いが仲の良いメンバーを集めて愚痴の言い合いのスタートです。
この場合は、Aさんが仕事はこうあるべきと思い込んでいる介護士像と、Bさんが仕事はこうあるべきと思い込んでいる介護士像が違うからこのような問題が発生しています。
お互いが自分が正しくて、相手が間違っていると思っているわけですから、トラブルが発生しないわけがありません。ですから、人間関係でストレスが溜まることは、至極当然のことなのです。
ですから、まずは、人間関係のストレスは当たり前のように発生することを再確認してください。
■目的を共有していないのに、ストレスを溜めるのは全くの無駄。反対に、目的を共有していれば、正しい方向性が決まる
「人は、それぞれ違った思い込みで生きているから、人間関係でストレスが溜まる、トラブルが発生する」ということは、ここまでの説明で分かって頂けたと思います。先程は例題として、介護施設での人間関係のこじれを挙げましたが、トラブルが発生すること自体は、目的を持った集団においては必ず発生するものですから、致し方ないとも言えます。むしろ、目的に向かって前進していく上で、避けては通れない問題の一つでしょう。
こちらでは、そのような「取り組むべ課題」でない、そもそも「全く溜める必要のないストレス」について言及しておきます。平たく言うと、そもそも気にしても仕方ないことなので、考えるだけ無駄ということになります。さらに言うと、これから挙げるようなことで、ストレスを溜めている人は「人間はそれぞれ違った思い込みで生きている」「正解はない」ということが腹落ちしていないということになります。
それでは、以下に自分に当てはまるものがあれば、チェックしてみてください。
- 政治家の裏金問題が許せない
- 24時間TVは偽善だ
- 占い師は詐欺だ
- 有名人の不倫が許せない
如何でしたでしょうか?
当てはまった項目がある人は、勿体ないところでエネルギー消費しています。なぜならば、それらの問題は我々とは関係がないからです。それでは、なぜそれらが全く溜める必要のないストレスなのか、詳しく解説していきます。
①政治家の裏金問題が許せない
一言で言うと、支援者からの寄付を税金も支払わずに、政治家がこっそり懐に入れていたという問題です。
そもそも、国会議員とは
国会議員は、主権者である国民の信託を受け、全国民を代表して国政の審議に当たる重要な職責を担っています。この職責を果たすため、国会議員の地位には、一定の身分保障が与えられており、法律の定める場合を除いては、国会の会期中は逮捕されず、また、議院で行った演説、討論または表決について、院外で責任を問われません。
<衆議院ホームページより抜粋>
と自分たちで言っているわけです。つまり、全国民の代表として税金を納めるように、日本国民に指導をする立場でありながら、自分達はこっそり、寄付で集まったお金を自分の懐に入れて、税金も払わずに、甘い汁を吸っていたということです。
ここで、「裏金問題に関わった国会議員が持っている思い込み」を言語化してみましょう。
- 自分は、国の為にこれだけ一生懸命働いているのだから、このぐらいお金を貰っても罰が当たらない
- 国会議員の報酬は安すぎる。だから、裏金ぐらい貰っても当然だ
- 政治家は、裏工作も出来ないようでは務まらない。自分の裏金ぐらい工作出来ないようでどうする
- 他の議員もやっているから、問題ない。政治に裏金はつきものである。
- 政治の本質は、ダブルスタンダードだ。政治家の本質もダブルスタンダードだ
- そもそも、世の中にある立場の良い椅子に座り、さらに楽してお金を得る為に政治家になったんだ。裏金万歳。
これは、私が想像した「裏金問題に関わっている国会議員の資質に合った思い込み」ですが、当たらずとも遠からずといったところではないでしょうか。
では、反対にこれを批判している人の思い込みを言語化してみましょう。
- 国会議員は、会議で寝てばかりいてロクに仕事をしていない
- 国会議員の報酬は高すぎる。税金も払わず、さらに裏金を貰うなんて国民をバカにしてる。
- 政治家は、国民の為を想って、誠実に仕事をするべきだ
- 政治家は、他人の意見にながされるのではなく、自分の理想に殉じるべきだ
- 政治家は、如何なるときでも言行一致であるべきだ
人がどんな思い込みを持っているかは、その人の行動を見ていれば良く分かります。多くの方にとっては、上記のような政治家の考え方は許し難いものかもしれませんが、当の国家議員にとっては、至極当然の権利に過ぎません。政治の世界に生きる人と、我々一般社会で生きる人では、前提条件となる思い込みが全く違いますから、分かり合おうとしてストレスを溜めるだけ無駄です。そもそも、表では愁傷な態度を取っていたとしても、実際は、世の中の立場の良い椅子に座り、さらに楽してお金を得たいと考え政治家になった人に対して、何を言っても意味がありません。裏金問題が表立って問題になっている間は、目立った動きは減るかもしれませんが、前提として持っている思い込みが、「裏金でお金を得るために政治界なった」わけですから、手を変え品を変え、また新たな裏工作が行われるのは目に見えて明らかです。
ですから、当然問題を引き起こしたことに対してのバッシングはしても良いかもしれませんが、どうせ今後もその構造は変わらないのです。本当に怒りがあるのなら、国会議事堂に突撃するしかありません。そうでないなら、全く違う世界観で生きている人がダサいことしているぐらいでいいのではないでしょうか。
そして、今回は介護施設のケースとは違い、国会議員と我々は、目的を共有していません。介護施設の目的は、ザックリ言えば「介護施設を適切に運営して、ご利用者の生活を守る」でしょう。もちろん、「売り上げをきちんと確保しつつ」というのが前提条件に合ってのことですが。ですから、当然、そこで働いているAさん、Bさんもこの目的を共有しているということになります。そして、その目的にを達成するにあたって「職員同士で協力する」ことは、必須事項の一つにりますから、介護職員同士が良好な人間関係を築き上げることは、Aさん、Bさんには、とって避けて通れない課題ということです。なぜならば、同じ目的を共有しているわけですから、それを達成する為に「どうするのが正しいのか?」という視点を持って、職員同士の意見の擦り合わせが必要になるからです。同じ目的を共有している以上、必然的に、正しい方向性は決まってくるということになります。
ただし、今回の政治家の例ではどうでしょうか?我々は、政治家と目的を共有していますか?
答えは、”No”です。もちろん、広義で言えば、国会議員は、我々国民の代表なわけですから、「双方が協力して日本を住みやすい国にしていく」という大枠で捉えるのであれば、目的は共有しているということになります。ただし、それは、世界平和の為に皆で頑張ろうと言うのと同じぐらい、曖昧なことです。ですから、私が考える「目的を共有する」という言葉の定義は、そういった範囲を指すものではありません。
私が考える「目的を共有する」という言葉の範囲とは、
「お互いの言動・行動が双方の心と身体、または金銭面の全てにおいて関係している」ということになります。
まず、介護施設のケースです。この場合、一緒の職場で働いているわけですから、お互いの思い込みだけで勝手に好き勝手やっていると、ストレスも溜まりますし、身体的にも他の人の仕事をカバーする必要があるわけですから、体力が奪われます。また、金銭面においても、スタッフ同士の仲が険悪で介護施設の評判が悪くなり倒産ということになれば、仕事も無くなるわけですから、金銭面でも関係していることになります。ですから、介護施設のケースの場合、AさんとBさんは目的を共有しているということになりますから、双方で意見交換をした上で、「介護施設を適切に運営して、ご利用者の生活を守る」という共有した目的に対して、正しい方向に向けて行動をしていく必要があるということです。
続いて、「政治家の裏金問題が許せない」とう問題についてです。この場合ですが、「お互いの言動・行動」が、そもそも全く交差していません。私たちサイドからすれば、別にニュースを見なければいいだけですから。別に、裏金問題について世間を騒がせている政治家と、我々が直接的に心や身体面で影響し合っているといこともなければ、当然直接的に金銭面で関係しているわけでもないのです。
もちろん、こういった世の中の問題に触れることで、選挙で投票するためを判断材料を得ているのであれば、触れたくもないニュースを視聴する必要があるわけで、そこでイライラさせられるのは確かに迷惑な話ではあります。ただし、目的を共有していない案件に対して、自ら飛び込んでいって、自分のストレスを溜めまくっても、それはエネルギーの浪費ということになります。
気になるのであれば、直接の利害関係がないのですから、落ち着いて、意見交換をしてみればいいわけです。
- “国民には税金を納めるように言っておいて、自分達は何食わぬ顔で脱税する”その発想は、ダブルスタンダードとも言うべきものですが、世の中で勝つってそういうことなんでしょうか?
- 普段、熱心におっしゃっている「国を変える」はブラフで、無意識下では、本当は自分が偉くなったり、お金を得たかっただけなんじゃないですか?じゃなかったら、裏金に関わろうとは思わないはずですが、、表層意識と無意識とで乖離があるとストレスになるので、気を付けた方がいいですよ。あっ、もちろん、表層意識でも無意識でも偉くなったり、お金を得たいために政治家になりたいと思っていたのであれば、問題ありません。先生は、世の中を生き抜くには、ダブルスタンダードが必須だと思い込まれているようですしね。でも、多くの国民は、そういうのを嫌うのでバレないようにして下さいね。
こんな具合で如何でしょうか?あくまで、批判的な立ち位置で質問してはいけません。心の底から意見交換をしてみて下さい。目的は共有していないわけですから、別にあなたは損をしていないのです。裏金に関わる議員の本音を聞くことで、こういう考えを持った人もいるということが理解出来れば今後の人生に役立つと思いませんか?
そもそも、一部の政治家の目的が私服を肥やすのが目的なのであれば、裏金を貰う事はその政治家にとって正しい判断でしょう。世の中に、そんな人はごまんといるわけですから、それに目くじらを立てていては、キリがありません。それでも、どうしても許せないのであれば、本格的に何かしらの行動を開始すべきでしょう。そうでなければ、本来は、自分と同じ目的を所有する人達と目的を達成する為に意見交換をし、正しい正解を探していかなければならないのに、関係ないところにエネルギーを費やしているだけの人になってしまいます。
■世の中に正解はないことが分からない人達
次に、これもよくネットで炎上している「24時間TVは偽善だ」論争について私の考えを話します。ネット上の声を拾ってみました。
24時間テレビは偽善番組だと友人に言われました。本当ですか? あと出演者はギャラを払ってもらっていると聞き、驚きました・・・ 海外では大物俳優なども出演するチャリティー番組はノーギャラだと聞いていたので・・ 日本のチャリティー番組はギャラを払っているのが真実なんですか? ギャラを払わないとタレントは出演してくれないのでしょうか・・・偽善番組ならもう二度と見ません。絶対に。
夏の終わりの風物詩としての立ち位置を確立している、毎年恒例の24時間TVですが、これまた毎年恒例で偽善番組としての批判が飛び交っています。誰かが何かを始めると必ずその反対意見が出てくるのは世の常ですが、毎年、全く進展のない24時間TV対クレーマーのやり取りを見ていると、日本は今日も平和だなあと思ってしまいます。
勘違いパターン
芸能人の不倫。不倫が正解とは言わないが、それでも上手くやっていこうとしている奥さんに対し、関係のない人が騒いでいる。それは、相手の思い込みや目的を完全に無視した、バカの行動である
■目的を共有していても、トラブルは起こる
同じ言葉でも、相手と解釈違いは日常茶飯事である。また、正しく目標認識出来ていることは、稀。実際には、他の解釈や感情も入っているので、同じ言葉で目的を共有していても、様々なトラブルは起こる
目的も、表面的な目的と裏の目的がある。組織の目的と個人の目的。きれいごとではない。個人としては、お金を儲けることが目的。
■意見交換できるかが、全ての鍵
自分の意見を言えないということは、その時点で主体的ではない。その時点でダメ。なぜ、自分の意見を言うこと大切か。自分の意見を言えない原因は、2パターンある。リーダーの気質、自分の気質、自分が反応的である。リーダーの気質がそうである場合は、自分にはどうしようもないので、自分との相性を見極める。それでも、徐々に自分の考えを発信できる方が良い。自分の気質で意見交換が出来ないというのであれば、環境が全てということになる。予め、環境を選ぶか、もしくは自分の意見交換が苦手という思い込みを変える。最後に、自分が反応的であれば、それは意見がなくて当然。その場合は、反応的であるがゆえの思考回路を創り、それで乗り切る